
駐車場に知らない車が停まっていたら?不法駐車・迷惑駐車を「正しく、穏やかに」解決するための完全ガイド
こんにちは!駐車場経営マガジン編集部です!
朝、運営している駐車場を見に行ったら、契約していないはずの見知らぬ車が堂々と停まっている…。注意の紙をワイパーに挟んでも無視されて、もう何日も放置されたままになっている。
コインパージングや月極駐車場を運営されているオーナー様にとって、こうした不法駐車や迷惑駐車は、本当に頭が痛くてストレスの溜まる問題ですよね。大切な自分の土地を勝手に使われ、ルールを守ってくれている他のお客様や近隣の方々にまで迷惑がかかっているのを見ると、「今すぐレッカーで引っ張り出してやりたい!」と怒りがこみ上げてくるお気持ち、痛いほどよく分かります。
でも、ちょっとだけ待ってください。実は、「自分の判断で勝手に車を動かしたり、タイヤにロックをかけたりする」のは、かえってオーナー様が法的なトラブルに巻き込まれてしまう大きなリスクがあるんです。
今回は、困った不法駐車にぶつかった時、オーナー様が損をせずに、かつ確実に解決するための「正しい手順」を、難しい法律用語を使わずに分かりやすくお届けします。実際にあった失敗談をご紹介しますので、ぜひいざという時のために役立ててください。
目次
1. 不法駐車を見つけても「絶対にやってはいけない」3つのNG行動
「自分の土地なんだから、勝手に停める方が100%悪いに決まっている!」
全くその通りなのですが、日本の法律には「自力救済(じりききゅうさい)の禁止」という大きなルールがあります。これは、「いくら自分が正しい権利者であっても、裁判所などの公的な手続きを踏まずに、自分の力で実力行使をして解決してはならない」という原則です。
これを知らずに以下のような行動をとってしまうと、逆に相手から訴えられてしまうことがあるので注意が必要です。
①勝手にレッカー移動する、または車を壊して動かす
「邪魔だから他の場所に移動させよう」とレッカー車を呼んで勝手に敷地外へ運んだり、動けないようにバリケードを置いたりすることです。もしその過程で車体に傷がついたり、部品が破損したりした場合、オーナー様が「器物損壊罪」に問われたり、損害賠償を請求されたりするトラブルに発展します。
②タイヤロックをかける、チェーンを巻く
車が動かないようにタイヤに鍵(ロック)をかけたり、チェーンで柱に繋いだりする行為です。これも相手の車を不当に「監禁・拘束」しているとみなされ、刑事上のトラブルに発展するケースがあります。
③強力なテープで「罰金」の貼り紙をする
「無断駐車につき罰金5万円!」といった紙を、剥がれにくい強力なテープで車のフロントガラスにベタッと貼る行為です。ガラスのコーティングが剥がれたり、のりが残ったりして「車を汚された」と逆に文句を言われる原因になります。
「理不尽だな…」と感じられるかもしれませんが、怒りに任せて行動するのではなく、「法的に正しい手順で追い詰める」ことが、結果的に一番安全で確実な解決方法なんです。
2. 頼まれる味方!管理会社さんと一緒に進める「初動の3ステップ」
不法駐車への対応は、オーナー様一人で抱え込むと精神的にも本当に疲れてしまいます。管理会社や運営パートナーさんとしっかり役割分担をして、チームで解決に動きましょう。
▶ステップ1:まずは「証拠」をしっかり残す
不法駐車を見つけたら、すぐにスマートフォンのカメラで現場の様子をたくさん撮影してください。
•車のナンバープレート、車種、色
•車体にすでに傷や凹みがないか(後で「あなたのせいで傷がついた」と言われないための自衛です)
•駐車している場所や、周囲の状況がわかる引きの写真
これらの写真は、この後警察や弁護士さんに相談する際、最も頼りになる証拠になります。
▶ステップ2:柔らかく、でもハッキリと「警告書」を出す
管理会社を通じて、ワイパーに挟むなどの方法で警告の紙を設置します。この時、車体に直接テープを貼るのではなく、クリアファイルに入れるなどの配慮が大切です。
(※記事の後半に、そのまま使える警告文の文面例を掲載していますので、ぜひ参考にしてください。)
▶ステッ3:警察に連絡して「記録」を残してもらう
「私有地のトラブルには警察は動いてくれない(民事不介入)」とよく言われますが、それでも一度は警察に連絡することをお勧めします。
その理由は、その車が「盗難車」であったり、何らかの「事件」に関わっている車両だったりする場合があるからです。警察に「無断駐車で困っている」という事実を伝えてナンバーを照会してもらい、事件性がないか確認してもらうことは、その後の手続きを進める上での大切な第一歩になります。
3. それでも無視される時の対策は?
警告の貼り紙をしても一向に持ち主が現れず、何週間も放置されている…。そんな時は、いよいよ法的な手続きを進める段階に入ります。大まかな流れを知っておくだけで、先の見えない不安から解放されますよ。
①ナンバーから「持ち主」を調べる
相手が誰か分からなければ、お手紙を送ることも裁判をすることもできません。自分勝手に調べることはできませんが、弁護士さんにお願いすれば、ナンバープレートの情報を元に陸運局を通じて車の所有者(住所・氏名)をスムーズに特定することができます。
②正式な「お手紙(内容証明郵便)」を送る
所有者が判明したら、弁護士さんの名前で「内容証明郵便」という特別な郵便を送ります。
「〇月〇日までに車を移動してください。応じない場合は、これまでの駐車料金と法的措置にかかる費用を請求します」という内容を公的な形で伝えることで、ほとんどの相手は「これは本気だ」と気づき、慌てて車を移動させます。
③裁判所を通じて「明け渡し請求」と「損害賠償」
内容証明を送っても無視されるような非常に悪質なケースでは、裁判所に「土地の明け渡し請求訴訟」を起こします。
勝訴判決をもらった上で、裁判所の執行官に立ち会ってもらい、ようやく合法的に車をレッカーで撤去・処分することができるようになります。時間と費用はかかりますが、これが日本における唯一の「正攻法」です。
4. 「実際にあった失敗談」から学ぶ教訓
ここで、過去に他のオーナー様が陥ってしまった「実際の失敗事例」をご紹介します。反面教師として、ぜひ知っておいてください。
【失敗事例:自力救済をしてしまい、逆に訴えられたケース】
地方で月極駐車場を経営されているAさんは、ある日見知らぬ車が自分の契約枠に勝手に停められていることに激怒しました。管理会社に連絡するのも面倒くさくなり、ホームセンターでタイヤロックを買ってきてその車のタイヤに装着し、「罰金3万円を払うまで外さない」と張り紙をしました。
数日後、車の持ち主が現れましたが、謝るどころか「仕事に行けなくなった」「勝手に車を傷つけられた」と激昂。警察を呼び、最終的にAさんは器物損壊や不法行為で逆に慰謝料を請求される羽目になってしまいました。
【教訓】
どんなに相手が100%悪くても、感情に任せて実力行使に出ると、法律違反としてこちらが加害者のようになってしまいます。必ず「管理会社や専門家を通じた正規のステップ」を踏むことが大切です。
5. 不動産のプロが教える!不法駐車を寄せ付けない「3つの予防策」
「もう二度とあんなトラブルに巻き込まれたくない!」というオーナー様へ、不法駐車をそもそも寄せ付けないための効果的な予防策をお伝えします。
①防犯カメラと明るい照明の設置
暗くて人目のつかない駐車場は、不法駐車の格好の標的になります。「防犯カメラ作動中」のプレートを掲げ、夜間でも明るいLED照明を導入するだけで、犯罪や迷惑行為の抑止力は劇的に高まります。
②チェーンやフラップ板の活用(コインパーキングの場合)
月極駐車場であれば、チェーンゲートや簡易的なポールを設置することで、関係者以外の車が物理的に入れない環境を作ることができます。
③管理看板の連絡先を大きく見せる
「何かあればすぐにここに連絡がいく」というプレッシャーを与えるとともに、近隣の住民の方からも「おかしな車がいたらすぐに通報してもらえる」ような信頼関係を地域と築いておくことが、一番の防犯になります。
6. まとめ:1人で抱え込まず、プロと一緒に「運営」を
不法駐車への対応は、時間も気力も使う作業です。でも、オーナー様が一人ですべてを解決しようとプレッシャーを感じる必要は全くありません。
「絶対に自分で車を動かさない」「証拠をしっかり残す」「管理会社や専門家とチームで動く」。この3つの基本さえ守れば、どんなに困った相手であっても、必ず正しい出口にたどり着くことができます。
ルールを守らない不法駐車を許さない姿勢は、結果として、いつも真面目に利用してくれている大切なお客様や、近隣の皆様の平穏な暮らしを守ることにも繋がります。もし今、お困りの車があるなら、まずは信頼できる管理会社さんへ一本のお電話から始めてみてくださいね。
私たち部も、オーナー様の安心で健やかな駐車場経営を、これからもずっと応援しています!
監修者情報

- 「駐車場経営マガジン」は、土地活用やコインパーキング経営に関する最新情報を発信する専門メディアです。
駐車場運営の基礎知識から収益改善のポイント、管理会社選びの比較、法令・税務の基礎知識まで、オーナー目線でわかりやすく解説しています。
これから駐車場経営を始める方はもちろん、すでに運営中で「収益を改善したい」「管理会社の見直しを検討している」という方にも役立つ実践的な情報をお届けしています。
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